おくるみが本当に必要かは、使うなら専用設計のものを選ぶ理由があるかどうかで考えると選びやすくなります。「包むと喜ぶと聞いたので試してみたい」「使わない家もあると聞いて迷っている」という方に向けて、必要かどうかの結論・いつまで使うか・基本の巻き方・素材やタイプの選び方までを、順番に確かめられる形にまとめました。

2児の父の私は、おくるみ・スワドルは買わず、タオルやガーゼで足りました。それでも、買うかどうかで迷っている方のために、学会・国の資料の言葉で確かめた考え方も合わせてまとめています。使うか使わないかだけでなく、使うならどう使うかまで、この1本で順番に読み進められます。買うかどうかを決める前に一通り目を通しておくと、売り場やネット通販で見比べるときにも迷いにくくなります。

この記事でわかることは5つです。

  • おくるみが必要かどうかの結論がわかる
  • いつまで使うか(卒業の目安)がわかる
  • 脚は開いて巻く、基本の巻き方がわかる
  • 素材・タイプ・対象月齢の選び方が選べる
  • 学会・国の資料で確かめたいことがわかる

PAPA'S ANSWERパパの結論

①必須ではありませんが、専用設計のものには理由があります。②使うなら、脚は巻かずしっかり開きます。③寝返りの兆しが出たら卒業します(長くて生後数か月)。④タオルなどで足りる家もありますが、代用をすすめる話ではありません。

寝かしつけグッズ全体の選び方は、寝かしつけグッズの選び方にまとめています。おくるみは、その中の「くるむ」グッズの一つという位置づけです。

おくるみは必要?結論と、いつまで使うか

結論:必須ではないが、専用設計のものには理由がある

おくるみは、必須ではありませんが、使うなら専用設計のものを選ぶ理由があります。赤ちゃんのサイズ・厚みに合わせて作られている点が、タオルなど身近な布との違いです。必須ではないというのは「買わなくても育児は成立する」という意味で、使うこと自体を否定する話ではありません。くわしい違いは、4つ目の見出し「タオルや他の物で代用してもいい?」で確かめます。

10moisは、おくるみで包むと赤ちゃんが安心する効果があるとしており、モロー反射の衝撃を和らげる効果も説明しています。これはメーカーの説明であり、学会が確かめた内容ではありません。「包むと喜ぶ理由」と「使い方として気をつけたい点」は別の話として、使い方の話は5つ目の見出しで学会・国の資料の言葉で分けて確かめます。こうした効果の説明は複数のメーカーのページで見かけますが、どれも販売元による説明という位置づけで読むとよさそうです。

「必須ではない」という考え方は、ベビーベッドやベッドインベッドなど、ほかの寝かしつけグッズとも共通しています。使うと赤ちゃんが安心しやすくなる場面があるとしても、無いと育児が成立しないという話ではない、という位置づけで捉えると判断しやすくなります。

いつまで使う?寝返りの兆しが出たら卒業

日本小児科学会は、寝返りの兆しが出たらおくるみ・スワドルを卒業する時期としています。寝返りを始めそうな様子が見えたら、月齢の数字よりも、その兆しを卒業の合図にする考え方です。くわしい使用上の注意は、5つ目の見出しでまとめます。月齢の数字だけでなく、赤ちゃん本人の様子を基準にする考え方なので、同じ月齢でも卒業の時期には個人差が出ます。長くても生後数か月のうちには卒業する、というイメージで準備しておくと、買う枚数や次に使う寝具を考えるときの目安になります。

寝返りの兆しで卒業したあとに着るものは、スリーパーの記事にまとめています。あわせて確かめておくと、卒業後の寝かせ方にも迷いにくくなります。

わが家はおくるみ・スワドルを使わなかった

わが家では、おくるみ・スワドルは買わず、タオルやガーゼで足りました。買わなかった理由や使い方の体験は作らず、「買わずに済んだ」という事実だけをお伝えします。買わなかった家もある、という一つの例として読んでいただければと思います。買うかどうかで迷ったら、次の見出しから基本の巻き方・選び方を確かめてみてください。使うと決めた場合も、使わないと決めた場合も、どちらも間違いではないという前提で読み進めてもらえればと思います。

おくるみは必要か・結論の早見の図。必須ではない=使うかどうかは家庭の判断。理由はある=赤ちゃん用の専用設計。脚は開く=巻くのは上半身と手まで。寝返りで卒業=兆しが出たら使用をやめる

おくるみの基本の巻き方とスワドルとの違い

基本の巻き方:脚は巻かずにしっかり開く

日本小児整形外科学会は、上半身と手を巻いたあと、脚は巻かずにしっかり開く使い方としています。おなかの中にいたときの姿勢に近づけるように上半身をやさしく包み、脚だけは曲げて開ける空間を残す、という巻き方の考え方です。くわしい理由(股関節との関係)は、5つ目の見出しでまとめます。巻いたあとに脚をバタつかせても苦しそうにしていないか、ときどき様子を確認しながら使うと安心です。

おくるみ(一枚布)とスワドル(服型)の違い

日本では、一枚の布で巻くタイプを「おくるみ」、服のように着せるタイプを「スワドル」と呼び分けることが多くあります。一枚布は巻き方を自分で調整できる分、脚のゆとりも手元で変えられます。服型は着せるだけで形が決まるため、毎回の巻き直しが少なくなります。どちらを選んでも、脚は開く・仰向けに寝かせる・寝返りの兆しで卒業するという考え方は同じです。どちらを選ぶか迷ったら、巻く作業に慣れているかどうかで決めてもよいでしょう。時間をかけたくない場合は服型、サイズや締め方を自分で調整したい場合は一枚布が向いています。

おくるみ(一枚布)とスワドル(服型)の違いの図。おくるみ(一枚布)は一枚の布で巻くタイプ・巻き方を自分で変えられる・脚は開いて巻く。スワドル(服型)は服のように着せるタイプ・着せるだけで巻き直しが少ない・脚は開く形のものを選ぶ

素材・サイズの違いをまとめて見比べたい方は、こちらから探せます。

おくるみの選び方:素材・タイプ・対象月齢

ここからは、使うかどうかが決まったあとの選び方です。一枚布・服型・寝かせるタイプの3つに分け、素材・対象月齢・価格帯で見ていきます。

一枚布のおくるみ:素材・対象月齢・価格帯

aden+anais(日本正規販売店blossom39)の一枚布のおくるみは、essentialsおくるみ2枚セットが3,300円、オーガニックおくるみ2枚セットが4,730円です(2026年10月時点)。2枚セットで届くので、洗い替えを考えながら選べます。2枚セット・4枚セットで販売されている商品が多いのも、そうした使い方に合わせた構成だと考えられます。この販売店が扱う一枚布のおくるみ全体では、対象月齢は0ヶ月〜、素材はモスリンコットン・オーガニックモスリンコットン・コットンなどが中心です。商品ごとの対象月齢・素材は、購入前にそれぞれのページで確かめるのが確実です。

10moisの「スワドルバンブー」は3,080円です(2026年10月時点)。一枚布タイプの中でも価格帯の選択肢の一つになります。素材やサイズの組み合わせは商品ごとに違うので、同じ一枚布タイプでも比べて選ぶ余地があります。

服型のスワドル

服のように着せるタイプのスワドルは、スワドルアップ オリジナル[オールシーズン]が5,700円です(2026年10月時点)。巻く動作がない分、着せるだけで使い始められるのが特徴です。初めてで巻き方に不安がある場合は、服型から試すという選び方もあります。服型は着脱がしやすい分、おむつ替えのたびに着せ直す手間も考えておくと選びやすくなります。毎回の巻き直しに時間をかけたくない家庭には、服型のほうが向いていることが多いです。

たまごマットおくるみ(寝かせるタイプ)

マットの上に赤ちゃんを寝かせて、そのまま包むタイプもあります。10moisのたまごマットおくるみ sleepは6,160円です(2026年10月時点)。巻く・着せるとは違い、寝かせる動作がしやすい作りです。持ち運びの多い外出時よりも、自宅で寝かせるときに向いているタイプです。寝かせる動作がしやすい分、赤ちゃんを起こさずにそっと寝床へ移したいときにも使いやすい作りです。

タイプ比べ表

タイプ巻き方対象月齢の目安向く場面
一枚布のおくるみ布で巻く。脚は開く商品による巻き方を自分で変えられる
スワドル(服型)服のように着せる商品による着せるだけで巻き直しが少ない
たまごマットおくるみマットの上に寝かせて包む商品による寝かせる動作がしやすい

価格は各社の価格表示によるものです(2026年10月時点)。Amazonの価格は表に入れていません。どのタイプでも、脚は開いて巻く・着せるという考え方は変わらないので、巻きやすさや着せやすさ、価格帯で選ぶ形になります。価格だけで選ぶのではなく、巻く・着せる・寝かせるという使い方の違いを踏まえて、自分の家のスタイルに合うものを選ぶと失敗が少なくなります。最初の1枚はよく見かけるタイプから選び、使いやすさを確かめてから枚数やタイプを増やしていくという選び方も現実的です。

一枚布・スワドル(服型)・たまごマットおくるみの3タイプを比べる図。一枚布のおくるみは商品による・巻いて使う・例3,300円〜(2026年10月時点)。スワドル(服型)は着せるだけ・例5,700円(2026年10月時点)。たまごマットおくるみは寝かせて包む・例6,160円(2026年10月時点)

タオルや他の物で代用してもいい?

専用設計がすすめられる理由

おくるみ・スワドルは、赤ちゃんのサイズ・厚みに合わせて専用設計されています。タオルや毛布など身近な布は、大きさや伸び、留め方が赤ちゃん用に調整されていない点が違います。手元にあるものでとりあえず包める場合でも、サイズが合わない布は緩んでずれやすく、学会が気をつけるとしている「周りに物を置かない」使い方からも外れやすくなります。赤ちゃんが自分で布をはねのけてしまうと、周りに物がある状態に近づいてしまうこともあります。サイズが合った専用設計のものほど、こうしたずれが起きにくいという考え方です。

わが家はタオルやガーゼで足りました

わが家では、おくるみ・スワドルを買わず、タオルやガーゼで足りました。巻いて使ったわけではなく、学会が気をつけるとしている「周りに物を置かない」使い方とは別の場面です。タオルなどの代用をすすめているわけではなく、買わなかった家の目線として書いています。買うかどうかは、家ごとの事情で決めてよい部分だと感じています。同じように「使わなかった」家があっても、それぞれの事情で判断されていることが多いはずです。使うと決めても、使わないと決めても、どちらも間違いではないと思います。専用設計のものを使うかどうかは、次の見出しの選び方を見てから決めても遅くはありません。

買う前に考えたいことの図。専用設計の理由はサイズ・厚みが赤ちゃん用に調整・留め方も調整されている。わが家の目線はおくるみ・スワドルは買わずタオルやガーゼで足りた・代用をすすめる話ではない

商品ごとの対象月齢を確かめながら見比べたい方は、こちらから探せます。

学会・国の資料で確かめたい安全の話

ここだけは、学会・国の資料の言葉で確かめます。素材選びや使うかどうかの考え方は、前の章の通りです。使うと決めた方は、ここに書いた使い方だけ合わせて確かめておくと安心です。

日本小児科学会のInjury Alert(傷害速報)は、学会が同じような事故を減らすために、現場で起きた傷害の事例や、気をつけたい使い方を速報として出している仕組みです。今回のInjury Alert No.145は、おくるみ・スワドルの使用中の心肺停止事例をもとに、使用上の注意をまとめたものです。

仰向けに寝かせ、周りに何も置かない

日本小児科学会は、おくるみ・スワドルの使用中は仰向けに寝かせること、使用するときには子どもの周りに何も置かないことを使用上の注意として挙げています。包んだあとの寝かせ方と、寝かせる場所の両方に関わる注意です。うつぶせや横向きで寝かせてしまうと、おくるみで包んだ状態のまま姿勢を直しにくくなる点にも気をつけたいところです。

重いおくるみを乗せたまま・近くに置かない

2024年改訂見解は、米国側の推奨文書の内容として、重い毛布・重いスリーパー・重いおくるみなどの重い物を、眠っている乳児の上や近くに置かないことを紹介し、この引用のしかたを適切と評価しています。使っていないおくるみを、眠っている赤ちゃんの近くに置いたままにしないことも含まれます。使わないときは別の場所に移しておくと、知らないうちに「重い物」として扱われてしまう心配が減ります。

学会の使用上の注意3点の図。仰向けに寝かせる・周りに何も置かない・重いおくるみを乗せたまま近くに置かない(日本小児科学会・2024年改訂見解)

脚はしっかり開く。巻くのは上半身と手まで

日本小児整形外科学会は、脚までグルグル巻きになると股関節が伸びた悪い状態になるとしています。上半身と手を巻いたあと、脚は巻かずにしっかり開く使い方です。学会は、おくるみを使うこと自体を否定する立場ではないとしており、巻き方次第で避けられる話だとしています。

寝返りの兆しが出たら卒業する

2022年の米国小児科学会の考え方として、乳児が寝返りの兆候を示した場合はおくるみは適切ではないとされています。使用上の注意としても、寝返りを始めそうになったら卒業するとされています。月齢の目安よりも、赤ちゃん本人の寝返りの兆しを見て判断する考え方です。普段の様子に変化を感じたら、その日から使用をやめるという判断でよいとされています。

SIDSとの関係:言っていること・言っていないこと

おくるみ使用中のSIDSリスクは睡眠時の体位によって異なり、腹臥位(うつぶせ)が最も高いとする海外のメタ解析があります。国内では、おくるみ・スワドルによって股関節脱臼をきたした報告はありますが、SIDSや窒息の報告はありません。

どの学会も、おくるみ・スワドルを使うなとは言っていません。それでSIDSのリスクが無くなるわけでもありません。10moisの「安心する効果」「モロー反射の衝撃を和らげる」という説明は、メーカーの説明であり、学会が確かめた言葉ではありません。主語(メーカーか学会か)を分けて読む必要があります。言っていること・言っていないことを分けて読むと、「使ってはいけない」という結論にはならない一方で、「使えば安心」という結論にもならないことがわかります。

こども家庭庁・消費者庁の注意

こども家庭庁は、1歳になるまでは仰向けに寝かせること、過度な保温でSIDSの発症率が上がることを挙げています。消費者庁は、0歳児の不慮の事故死は窒息が多く、なかでも就寝時の窒息が多いとしています。おくるみ・スワドルを使うときも、保温のしすぎにならないかを合わせて見ておきたい点です。おくるみ自体を対象にした話ではありませんが、あおむけ・保温・窒息という3つの基本は、おくるみを使うときにもそのまま当てはまります。こども家庭庁・消費者庁のどちらも、おくるみ・スワドルを名指しで禁止しているわけではなく、睡眠環境全体の基本として示している点も確かめておきたいところです。おくるみを使う・使わないにかかわらず、あおむけで寝かせる・周りに物を置かない・保温のしすぎに気をつけるという3つは、どの家庭にも共通する基本として覚えておくとよさそうです。

脚は開く・寝返りで卒業・SIDSとこども家庭庁・消費者庁の図。脚は開く=巻くのは上半身と手まで(日本小児整形外科学会)。寝返りで卒業=兆しが出たら使用をやめる。SIDSは体位で差=国内はSIDS・窒息の報告なし。こども家庭庁・消費者庁はあおむけ・保温・窒息に注意

よくある質問

新生児におくるみは必要ですか?

おくるみは、必須ではありませんが、使うなら専用設計のものを選ぶ理由があります。赤ちゃんのサイズ・厚みに合わせて作られている点が、タオルなど身近な布との違いです。わが家では、おくるみ・スワドルは買わず、タオルやガーゼで足りました。くわしくは1つ目の見出しでまとめています。

おくるみはよくないのはなぜですか?

日本小児科学会は、おくるみ・スワドルの使用中は仰向けに寝かせること、使用するときには子どもの周りに何も置かないことを使用上の注意として挙げています。どの学会も、おくるみ・スワドルを使うなとは言っていません。それでSIDSのリスクが無くなるわけでもありません。くわしくは5つ目の見出しでまとめています。

おくるみは何のために使うのですか?

10moisは、おくるみで包むと赤ちゃんが安心する効果があるとしており、モロー反射の衝撃を和らげる効果も説明しています。これはメーカーの説明であり、学会が確かめた内容ではありません。くわしくは1つ目の見出しでまとめています。

おくるみとスワドル、どっちがいいですか?

日本では、一枚の布で巻くタイプを「おくるみ」、服のように着せるタイプを「スワドル」と呼び分けることが多くあります。どちらを選んでも、脚は開く・仰向けに寝かせる・寝返りの兆しで卒業するという考え方は同じです。くわしくは2つ目の見出しでまとめています。

よくある質問の早見の図。必要?→必須ではないが理由はある。よくない理由?→使用上の注意を守らない使い方のとき。何のため?→安心する効果・モロー反射の緩和はメーカーの説明。どっちがいい?→一枚布か服型かの違い

まとめ

おくるみは、必須ではありませんが、専用設計のものを使う理由があります。基本は、仰向けに寝かせ、脚は巻かずにしっかり開くことです。寝返りの兆しが出たら卒業します。使うかどうかは家ごとの事情で決めてよい部分で、わが家はタオルやガーゼで足りましたが、代用をすすめる話ではありません。今日から使う・使わないを決めなくても、気になったときにこの記事に戻って確かめてもらえればと思います。素材・タイプ・対象月齢の選び方は3つ目の見出し、使ってもいいかどうかの考え方は4つ目の見出しにまとめているので、購入前にあわせて見ておくと選びやすくなります。

寝かしつけグッズ全体の選び方は寝かしつけグッズの選び方、添い寝用の小さな寝床はベッドインベッドの記事、ベビーベッドがそもそも要るか迷うときはベビーベッドはいらない?の早見表にまとめています。あわせて確かめておくと、寝る場所まわりの選び方が一通りつながります。

まとめの早見の図。必須ではないが専用設計には理由がある。基本は仰向けに寝かせ脚は開いて巻く。寝返りの兆しが出たら卒業する

服のように着せるタイプも、まとめて見比べたい方はこちらから探せます。

この記事の調べ方:2026年10月26日に、日本小児科学会のInjury Alert No.145・2024年改訂見解、日本小児整形外科学会、こども家庭庁、消費者庁のページを確かめてまとめました。10moisの説明は、メーカーのページに書かれている内容を、メーカーの説明という位置づけで引用しています。価格は、aden+anais(日本正規販売店blossom39)・10mois・LOVE TREEの各社の価格表示によるものです(2026年10月時点)。体験は、わが家の場合です。